日本とマルタ共和国の関係は、昨年（2024年）、在マルタ兼勤駐在官事務所が開設されるなど、さらなる交流の発展が期待されています。

そんなマルタ共和国との友好交流を目的とした団体、「（一社）日本マルタ友好協会」では、友好イベントの一環として、四半期に一回、駐日マルタ共和国大使館の一等書記官夫人・Demelsa Gauciさんによる「マルタ料理教室」が開催されています。

Demelsaさんは、マルタ大学で国際関係学の学士号と国際関係学の修士号を取得し、卒業後、雇用訓練公社、難民委員会事務局、外務省、保健省などの政府部門に勤務した経験を持つ方で、現在は駐日マルタ共和国大使館の一等書記官夫人として日本に滞在しています。

そんなDemelsaさんが講師を務める「マルタ料理教室」は、自身の趣味である料理を活かしたイベントで、シーズンごとに開催されています。
料理教室では、英語を使いながら楽しくマルタ料理を学ぶことができ、シーズンに合わせた魅力的なマルタ料理は、参加者にも好評で、大人気のイベントとなっています。

今回は、12月7日に開催された「マルタ料理教室」に参加して、Demelsaさんにインタビューさせていただきました。

この日のメニューは、クリスマスシーズンに合わせ、マルタ伝統のペイストリーである「パスティッツィ」と「ホットチョコレート」。
「パスティッツィ」は調理の難易度が高い料理とのことでしたが、Demelsaさんも満足の仕上がりで、絶品でした。

 

–−今日はよろしくお願いします！まず最初に、「マルタ料理教室」についてお聞きしたいと思います。

私は日本で生活していて、時々マルタがとても恋しくなることがありました。
そんな中で、日本のみなさんにマルタ料理を教えることで、寂しさを埋めることができましたし、何より、料理を通じて、マルタのことを知ってもらうことに大きな喜びを感じています。

料理教室では、マルタなら簡単に手に入る材料が日本では入手が難しかったり、種類が違ったりするので、日本でも手に入る、別の材料を探すなどしています。
また、食材に合わせて調理方法なども工夫しています。

私自身、料理が好きで毎回楽しんでいることが料理教室を続けている一番の要因ですね。

 

––料理教室はいつから開催していますか？

「マルタ料理教室」は約1年前から定期的に開催しているイベントです。
これまでに計4回開催していて、毎回季節に合わせた料理を作っています。

昨年の11月には「焼き豚とポテトのグリル」と「パンのプディング」、今年3月は「濃厚な魚介スープ（Aljotta）」、「マルタのイースタースイーツ（Figolla）」を作りました。

夫の日本での任期が2025年10月までなので、あと2回は料理教室を開催できると思っています。

 

––マルタ料理の特徴について教えてください！

マルタ料理の特徴は、北アフリカのアラビア料理、シチリアのイタリア料理、そして植民地時代の影響を受けたイギリス料理が融合している点です。
マルタの人々にとって、食事はもてなしや家族、愛を象徴するものです。

 

––Demelsaさんは日本にはいつ来られたんですか？

2021年10月に来日しました。
当時はまだコロナ禍だったので、大変な部分もありましたね。

 

––約3年間日本で生活していらっしゃいますが、日本での生活についても教えてください！

日本での生活をとても楽しんでいます。
日本は安全ですし、来年にはマルタに戻らなければならないのが残念です。
もっと日本での生活を堪能したいと思っています。

マルタもとても安全な国ですが、東京のような都市部での生活とマルタの生活は少し違いますね。

 

––日本の好きなところはどこですか？

日本は四季があって、季節ごとに特徴があるのが素敵ですよね。
安全な社会ですし、公共交通機関も発達していて、時間通りに運行していることも魅力的に感じています。

食べ物もとても美味しいです。
私が特に好きな日本の料理は「おでん」です。
日本語はあまり話せませんが、「ちくわ」や「たまご」といった、おでんの注文は完璧です（笑）
一番好きな具は「ちくわ」と「はんぺん」です。

 

––日本の生活で苦労した点はありますか？

大変なことは色々ありましたが、周りの人たちが助けてくれたので、生活で苦労したことはそれほどないです。

ただ、日本語が話せないので、病院に行った際に、上手く症状を説明できなかったのは大変でしたね。

日常の中で、母の誕生日のような家族の記念日を一緒に過ごせないといった寂しさはありますが、今はFaceTimeなどで、家族の顔を見ながら、頻繁に話すこともできるので、その点でも、現代は昔ほど困難なことは少ないと感じています。

 

––Demelsaさんから見て、日本はどのような国ですか？

日本の人々はとても丁寧ですし、街も綺麗です。
他国から見て、日本から学べることは多いと思います。

 

––帰国するまでに挑戦したいことはありますか？

富士山に登ってみたいですし、スキーもしたいです。
それと芸者さんの芸を見てみたいです。
以前、京都の祇園に行った際に舞妓さんを見かけたのですが、今までに見た女性の中で一番綺麗でした。

 

––最後に、ぜひ今後の目標について教えてください！

私は料理が好きですし、手仕事や散歩、読書も好きです。日常的に夫の仕事のサポート等もしているので、日々楽しみながら、忙しく過ごしています。
そのような中で、色々なことに次々挑戦していきたいですね。

現在、マルタではマイホームを建設中なので、そちらも楽しみです。

 

・（一社）日本マルタ友好協会
HP：http://japan-malta.com

 

・駐日マルタ大使館
HP：https://missions.foreign.gov.mt
X：https://x.com/maltainjapan

 

 

【HYAKUYOU】編集部

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