「華音-声之旅混声合唱団」、新たなステージへ──結成11年目で初の「師弟音楽発表会」を開催

2026.07.12
(「華音-声之旅混声合唱団」)




個人の表現力向上でチーム底上げ図る、多彩な25演目で観客を魅了


2026年6月28日夕刻、東京都練馬区の光が丘区民センター多目的ホールにて、「[流淌的歌声]劉子真 師弟音楽発表会 第1回」が盛大に開催された。

2015年に設立され、今年で結成11年目を迎える「華音-声之旅混声合唱団」にとって、団員個人の日頃の成果発表に焦点を当てた初の試みとなるステージだ。

多くの音楽愛好家や関係者が集い、会場は地域社会と国際交流の温かな熱気に包まれた。




珠玉の名曲から児童舞踊まで──彩り豊かなプログラム


「音楽は歳月の中を流れる詩であり、歌声は心と心をつなぐ最も暖かな懸け橋です」

司会者の詩的な挨拶で幕を開けた発表会。

オープニングを飾ったのは、オペラ『椿姫』より有名な「乾杯の歌(飲酒歌)」だ。

四重唱が、イタリア語の原詩の情熱そのままに力強く響き渡り、華々しくスタートを切った。

続いて、中華の郷愁を誘う名曲『明月幾時有(明月幾時か有る)』の合唱が披露され、観客を一気に音楽の世界へと引き込んだ。

当日のプログラムは全25演目に及んだ。同合唱団の持ち味である大合唱にとどまらず、独唱、二重唱、小合唱といった多様な形式が取り入れられたのが今回の特徴である。

演目も多岐にわたり、『山楂樹』や『天路』、『星』といった名曲から、日本歌曲の『初恋』、『坂上の雲』、さらには英語曲『You raise me up』に至るまで、国際色豊かな選曲となった。

また、プログラムの合間には愛らしい「児童舞踊」も組み込まれ、張帆氏や長尾博子氏らによる美しいピアノ伴奏とともに、バラエティに富んだ構成が観客を飽きさせることなく魅了した。




「個の向上」がチームを飛躍させる──劉子真団長の育成ビジョン


同合唱団の指導者であり団長を務める劉子真さんは、今回の開催に至った背景について次のように語る。

「私たちのチームは結成から11年になり、一定の人材基盤と芸術的な蓄積ができてきました。そこで今回は、大合唱の中で芸術を体感するだけでなく、個人の音楽的素養も高めてほしいと考え、この発表会を企画しました」

これまでは集団でのハーモニーを重んじてきたが、あえて少人数のアンサンブルや二重唱を取り入れることで、団員個人の芸術追求に対する積極性を引き出す狙いがあるという。

「一人一人の個別の力が向上すれば、結果的にチーム全体の力も飛躍的に高まる」と劉団長は力を込める。

また、これは単なる内部競争ではなく、「お互いに教え合い、学び合うこと。交流を通じた進歩こそが目的です」と、団員同士の絆の深化にも期待を寄せている。

(劉子真団長)




日中友好と文化交流の架け橋として──今後の展望


初の試みとなった本公演は、大盛況のうちに幕を閉じた。

終演後のステージでは、劉子真団長のほか『華音-声之旅混声合唱団』のメンバーや、出演した子どもたちが笑顔で記念撮影を行うなど、達成感とアットホームな雰囲気に満ち溢れていた。

「今回の経験を経て、最低でも2年に1回、成熟してくれば毎年の開催を目指したい」と劉団長は今後の展望を明るく語る。

また、「今後実力がついてくれば対外的な公演も行い、楽器演奏などを織り交ぜてより豊かなステージを作りたい。他団体との共演(コラボレーション)の可能性もあります」と、更なる飛躍への意欲を見せた。

本イベントは、複数の個人賛助者のほか、様々な企業、団体の協力を得て実現した。

歌声を通じて日中の文化をつなぐ「華音-声之旅混声合唱団」。

個々の音楽性を磨き上げ、新たなフェーズへと足を踏み入れた彼らの今後の躍進に期待が高まる。




劉子真団長への過去のインタビュー記事はこちらから

在日中国人らの合唱団「華音-声之旅混声合唱団」の団長兼指揮者・劉子真さん
「多くの在日中国人に、音楽が生活の一部となる場を提供したい」




「華音-声之旅混声合唱団」






(取材・文/劉聡/在日中国人ライター。日本外国特派員協会(FCCJ)会員)

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